2020年11月15日

最強のナッジ活用

時間とお金をかけて新しい制度を作るのではなく、ちょっとした助けを出すことで、思わぬ効果が出る。
これが行動経済学で言うナッジ(nudge)だ。
週刊ダイアモンドで「最強の武器 経済学」という特集でその言葉を知った。
それと同時に昨日から読み出した『経済学を味わう』という本に行動経済学、ゲーム理論、ナッジが紹介されていた。

行動経済学は学校で習うような「経済学」とは一線を画するように思える。
つまりアダムスミスの古典経済学では、人間は合理的に行動するということを前提に経済の理論を組み立てるが、
行動経済学は人間は合理的に行動しないということを前提にする。

公衆男性トイレに貼ってあるハエのシールもナッジだとは知らなかった。(デザインパターンとの境界がよく判らないが)
きっと楽天の無料の1年ガン保険もそうだろう。1年後に解約する人よりも継続する人が多いと睨んでいるのだろう。
得る利益と失う利益が同じでも、失うことをより嫌うというプロスペクト理論の産物である。
僕は継続しないけどね(笑)

これからの生き方として、時間もお金もリスクもかけられないのだから、そういう方向ではなく、ちょっと努力するだけで成功するような方向を目指すべきだ。そしてそのことを知らない人たちにナッジすることで、利益を出すことを良しとしよう。

ナッジを使った、教育のアイデアを2つ考えた。

勉強腕輪

この腕輪をはめている時間はスマホ、ゲーム禁止で勉強に集中する。
腕輪をはめて勉強することはお母さん、お父さん、大事な友達、兄弟姉妹も知っている。
最初は30分、次は1時間と勉強する習慣をつけよう。
オンライン自習室でもはめるようにしよう。

可能性時計

人間は生まれて来た瞬間はあらゆる可能性がある。
芸術家、オリンピック選手、ノーベル賞、宇宙飛行士・・・
この可能性の総合点を1000点とする。
年齢と供に人の将来の可能性は減ってくる。同時に1000点は少しづつ減点される。
何かを諦める、サボる、弱気になることで点数は少しづつ減ってくる。
この点数を減らさないように毎日大事な時間を過ごす。

プロスペクト理論の応用だけど、ちょっと嫌かも・・・



posted by しもす at 21:42| Comment(0) | ライフハック

2020年11月14日

『史上最悪の英語政策―ウソだらけの「4技能」看板』阿部 公彦

『史上最悪の英語政策―ウソだらけの「4技能」看板』阿部 公彦
AMAZONレビューに投稿しました。書評2割程度なので載せてくれないかもしれないからここに転記。


文中、ネットフリックスと書いたので、アマゾンプライムも後で追加した。でも「アマゾンプライムビデオ」と書かないといかなかったのかな?視聴してないのバレる!(笑)

英語4技能は教育方針として問題があることは同意します。文科省や政治家の浅い判断でおかしな方向に教育政策が変えられることに憤りも感じます。今までのも多くの英語教育改正へを批判する本を読んできました。しかし、これは酷い。個人攻撃に多くの書面を割き、非科学的に批判するだけの主張はやめてほしい。ではあなたの進める英語の教育は何ですか?最後数ページしかありません。最初に日本語と英語のアクセントが違うと書いてあります。信じられません。何も主張を持っていません。本来は自分の主張に紙面の多くを割くべきでしょう。
日本語教育や英語は学校や専門の教育者に任せることはできません。親、社会、学校で接する人全てが教育です。両親は正しい日本語で子供と会話しましょう。それには常に「なぜそう思うの?」と優しく問いかけることです。決して上から目線ではなく、子供の答えを尊重しましょう。間違っていると思ったら、全面否定ではなく正しい部分とそうではない部分を分けて話しましょう。外国の子供たちはそういうトレーニングをかなり小さい時から学校や家庭で受けています。日本人は主張が弱いのではなく、主張の仕方を知らないだけなのです。
くだらないバラエティ番組を子供と一緒に見ないでください。私はテレビは家では見ません。スポーツジムでテレビが流れており、運動しながら眺めることがあります。音声は聞こえず、字幕のみです。字幕のみだと芸能人がどれだけ言語能力が低く、ワンパターンの表現しかできないことがよく判ります。子供たちは、この低レベルを普通の日常会話だと思います。アマゾンプライムやネットフリックスで英語のドラマや映画を子供と見ましょう。最初は日本語字幕で。子供の成長に合わせて英語字幕も併用しましょう。これだけで英語力は延びます。学校や塾に頼る必要は全くありません。フィンランドでは高校生でも数か国語の会話ができます。フィンランドでは海外番組でも母国語への吹き替えはなく、海外ドラマなどは母国語の字幕が出るだけです。
このような本しか書けないような人が東大の教授をしているということは、誰にも頼れないということです。そういう学びだけを得た本でした。ちなみに購入していません。図書館で借りました。
posted by しもす at 17:02| Comment(0) | 読書

2020年11月09日

IT業界の不幸

計30年近くシステム開発を請け負うという仕事をしてきたが、かなり非効率な職種だった。
表面的に見ても明らかである。
入社2年目からは、帰宅が0時近く、土日の出勤も頻繁で、GWやお正月の出勤も多い。
当然35時間を超える残業はサービスで、土日もサービス出勤だから有休休暇はむしろマイナス日の取得と言える。
さすがにそういう生活は全体の2/3だから20年くらいだろうか。

効率の悪さは業界特有の理由による。

開発は時間単価ではなく請負サービス。(仮に時間単価であってもサービス残業は業界の「常識」である)
テクノロジーは変化するので、プロジェクトでリピートとなる仕事は少なく、全く新規にチャレンジする仕事も多い。
それを見越してコスト見積されるわけではない。お客さんはベンダーの若手の勉強させるためにお金を払っているわけではない。
多くの人の常識に反してシステム開発は手工業の世界で、例えばシステム開発のプロジェクトが例えられる建設業界のような標準化手法や手順はない。プロジェクト管理方法から開発の手法、システム基盤、ソフトウェア、言語もどんどん新しくなり、同じ製品や言語であっても、バージョンアップされるので知識をアップデートしておかないといけない。
ビジネス要件の記述も標準化されていない。意図的ではないにせよ(ある時は意図的に)お客さんは自分に有利な仕様を主張する。家だと設計図や設計後のイメージ写真や素材、色などはほとんど事前に合意できるし、引き渡し時に「こんなはずではない」という場面は皆無である。
ところがシステム開発では、ビジネス要件を初期の段階で発注者とベンダーの意識を合わせるのは困難極まりない。
よってそのギャップが常に追加のワークロードを生む。「そんなはずはない!」発注者からそのような発言があれば、「いえ、そんなことはございません、要件定義の5.4章に記載のここに記載がありますし、この要件は5月30日の議事録の2ページ目に○○部長の発言として記載されています」という説明責任はベンダーの仕事である。この作業時間は?当然予定外!

こんなことはどんなプロジェクトでも発生するから、前もってコストに織り込めばいいではないか?
それではコストが他社の1.5倍にもなり、コンペにならない。

だから無理をしてでも「適正価格」で提案しないといけないのだ。
これでは残業にならないわけはない。

そして、IBMのように製品を提供しているSIerであれば、製品のトラブルの責任も抱え込む。
もちろん製品担当部署はバグの解消に汗を流してくれるのだが、そのトラブルによってマシンが使えず開発期間が縮まったり、障害のテスト工数が増えたりした分は開発チームが被ることになる。「製品がトラブったので開発期間が延び、要員が追加で必要になりました。ついでに残業代もください」と言おうものなら怒鳴られるか、もう来なくていいと言われるのがオチである。

こうした様々な理由により、恒常的な残業は当たり前であった。それがほぼ20年くらい。
この期間は、1日のうち仕事がほとんどで、家には寝に帰るだけだし、週末は家でも仕事することが多い。
本を読んで人生を豊かにする時間もなければ、家族と過ごして関係を築く時間も取れない。

しかもそれを当たり前のことだと思ってしまっていた。

援護すると、IT業界にいたことが不幸かと言えば、絶対にそうとも言い切れない。
仕事が標準化されていないということは、いつもチャレンジや発見があるということだ。
飽きっぽい性格なので、同じことのルーチンでは、ひょっとしたらこんなに長くこの業界にはいなかったかもしれない。

適度に変わり、適度に同じというのが私にとってちょうどよかったのかもしれない。
ずっと続けるたことによって、今の生活の安定と収入があるわけだし、悪いことばかりではない。

ただ、外の世界を知るチャンスは失われたわけで、それは残念だ。
月並みに言えば、「貴重な20代〜40代の仕事盛りに失った機会はもう戻らない」ということになろうか。

いや待て!そんなことはない。
ひと昔なら50後半になれば新しいこともできない、今までの貯金や年金で細々と暮らす将来が待っているだけ、
となろうが、今は違う。

司法書士に頼まずに株式会社を2週間で作れるし、税理士に頼まずに会計処理をネットで自分でできる。
インターネットのお陰で新しいコミュニティにも参加できる。
ここ半年で初めて会った人とも知り合いになり、会話もした。
未だ生徒がいないけれども、応募すればいつでも開始できる教材も得ることができた。
タイムマシン未来塾という塾まで名義上開校した。

今なら少しのエネルギーでもこれだけのことができる。若いとしてもひと昔前なら大変な思いをしたことだろう。
それがこの歳にできるということは、今でも30歳くらいのチャンスがあるということだ。

そう思えば、IT業界でちょっと無駄な人生を歩んだようにも見えたが、そうでもない。
メリットは享受できたし、業界を抜けてもまだ少しのエネルギーで、楽しいことできる。そういう時代だ。












posted by しもす at 22:24| Comment(0) | IT業界